2007年5月17日 インド ゴアより 大切なものを失いました。

世界一周ブログ
インドに来て、一ヶ月経ち、自分が大切なものを失くしていることに気づいた。
インドのどこの駅にもある大げさな機械の上に乗った時に気づいた。
その機械は、人が一人乗れるようになっていて、目の高さの位置にわけのわからない内部構造が豪華な電飾で照らされていた。そいつは一ルピーを要求していたのでそっと入れてみると、その複雑な内部構造からは想像できないほど情けない紙切れを一枚吐き出した。
見ると、表には映画俳優か僕の顔なのかの判別すらつかないほどの煩雑さで人間の顔が刷られており、裏には62と書かれていた。
この構造で、この紙切れ一枚。
そうか、これは、あれだったのか。
インドに来る前は72だったはずだ。
僕は、たった一ヶ月で10も減ったのか!?
きっと連日の極暑と下痢が原因だ。なんてことだ。
僕は慌てて自分の服をめくった。

ない!!

すっかりなくなってしまった!!

僕のお腹の肉が!!

僕のアイデンティティーが!!

どうしよう。どうすればいいんだ。
僕は、、
肉体的な防御力とともに、急なネタ振りに対する防御力も失ってしまった。。。
もう僕のお腹は素敵な音色を奏でてくれない。
情けない乾いた音をだすだけだ。

ぺちっ

「必殺腹踊り」を失った僕はあんまりにも無力と認めざるを得ない。
どうしよう。
どうしよう。
今はまだいい。しかし、日本に帰ったら。そして、周りのやつに面白いことをしてくれょ~、と執拗に要求されたら。。。
僕はどうすればいいんだ。
ネタが必要だ。
新たなネタが必要だ。
いますぐだ。うう、、、だめだ。
だれがネダをぐれぇぇ~~

悪いほうにばかり考えるのはよくない。いいほうに考えよう。

よし!!
これで海でナンパするとき、海水の中にお腹を隠して女の子に近づきつつ声をかけなきゃならないというもの寂しい思いをすることはなくなったぞ!!
もう、海からでるときお腹に精一杯力を入れてひっこめておく必要がなくなったぞ!!
よっしゃー!!

だけど、やっぱり、僕は自分のお腹が奏でていたあの音が恋しい。

ぽんっ

という透き通った音色が。

どうやってだしていたのかもう思い出すこともできなくなってしまった。

僕は太る時、お腹から太る。

昔から結構、お腹が出ている。

20年で、お腹が出ていないくらいに痩せたのは3回だけだ。

1回目は、この世界一周旅行のインドで、下痢になりすぎて痩せた。

2回目は、香港で、モテたくて一日一食の食事制限をして痩せた。

3回目は、日本で、レストランスタッフの激務で痩せた。

今、またお腹がグングン成長している。

シフトに入ることが減り、パソコン作業が増えて、実家の飯は旨いので、

単純にカロリー摂りすぎ。

お腹の肉との戦いはずっと続いている。

この年でお腹が出てると、それはもうただの中年太りなので、

しっかり管理しようと思う。


インドの旅で最後に辿り着いたゴアは、良い意味でインドではなかった。

そこはキリスト教の遺跡が残る地で、

リゾートのような開放的な雰囲気が漂っていた。

インドとの戦いに疲れた僕は、ゴアで別の衝撃を受けた。

衝撃1

ピザがびっくりするほど高かった。

ピザーラはインドにあっても日本と同じ値段でピザを売っていた。

それは単純に日本の感覚で言うならば20000円で1枚のピザが売られているようなものだった。

それで商売が成り立つのか?ピザーラ。と心配になった。

衝撃2

インド人に騙されてボコボコにされた。

海岸で賭け事が行われており、僕はサクラにのせられて、まんまと騙された。
巻き上げられた金を最後の最後で執着し、手から離さなかった。
そしたら、周りのインド人全員にボコボコにされた。
全員がサクラだった。

騙された、と言うことよりも、

ああ、ここのインド人は殴ってくるのか。

という驚きの方が大きかった。

今まで、何度騙されても殴られたことは一度もなかった。

殴られながら、ゴアに漂う西洋のエッセンスを感じた。

金は結局、握りしめたまま離さず、一瞬の隙を捉えて逃亡した。

数ヶ月の旅を経て、僕はそのくらい俊敏なアスリートになってた。

殴られたアゴがおかしくなって、1週間まともに飯が食えなくなった。

衝撃3

ここには日本人のバックパッカーがたくさんいた。

そして、みんな当たり前のようにマリファナをガンガン吸ってハッピーになっていた。

酒に、マリファナに、海岸、そして野外ナイトクラブ。

取り締まる人いないのだろうか。

グデグデになりながらスクーターの乗って走り回る。

そこは、なんか、今までのインドと全然違う世界だった。

衝撃4

そこにいる日本人女性の旅人は、大体みんな彼氏がいた。

その女性たちが彼氏といって紹介するのが、毛むくじゃらのインド人だった。

いや、彼氏って、お前、ここに短期で滞在しるだけの旅行者やん。

現地の男に引っかかって、ヤってるだけやん。

単純に、可愛くない日本人女性、現地民に股開きまくって、

やりたいだけのスケベ顔したインド人を彼氏呼ばわりしてキモち悪い。

ドン引きの衝撃。

そんないくつもの衝撃を味わって、僕はゴアを後にした。


インドは今でも苦手だ。

でも、インドにはいろんな顔があることもわかっている。

定番
ジャイプルの天文台
どこかの城
デリーの川
エローラ遺跡
ボコられたゴアの海岸と夕陽
ゴアの海岸

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