コロナ禍。
対策費用としてたくさんの政府予算が承認されたけど、
使いきれずに困っているお金が結構あるらしい。
環境省にもそんなお金がたくさん余っているようで、
観光開発する目的で、大盤振る舞いの補助金が色々出ている。
特に環境省は、国立公園など国が定めた公園地域の整備に積極的。
僕が携わるホテルは素晴らしいことに公園事業者でもあるので、
政府の支援を受けて、お客様の受け入れ体制を整備することができる。
国立公園等資源整備事業費補助金
もその中の一つ。
公募では、支援の内容は多岐に亘り、積極的に何か改善をするなら、
なんでもOKな様相。
補助率は2分の1。金額について特に明記なし。
8月末に応募締め切りで、事業は翌年2月末までに完了せねばならない。
大体6ヶ月とあまり実施に時間的余裕はない。
どんどん空き家が進んでいる地区の古民家を改築して、宿泊施設として整備する。
そこに外国人旅行者が滞在しながら、周辺のトレッキングコースを巡れるツアーを造成し、提供する。
これによって、空き家問題の解決を図るとともに、人口減少地域の活性化、当然国立公園の魅力化に資する。
というような計画を提出したけど、地域の環境省役人から落選の連絡が入った。
「一緒に時間をかけて実現させていきましょう。」というのが回答。
補助事業の対象は幅広いが、
実際に国立公園を開発するとなると、
種々、面倒な許可を取得しなければならず、
正規の手続きを踏んで新しいことをするのはかなりハードルが高い。
地域の環境省担当者とも連携して、周到に準備しないと、
まず地域レベルで落選させられてしまう。
国立公園や、世界遺産地域になることによって旅行者は増える。
環境も守られる。
それは素晴らしいこと。
でも、事業者にとってはなかなか窮屈で、開発が難しくなる。
それは仕方ないと言えば仕方ないところだが、
制限が加えられる前から事業を行っていた人たちには、
大抵、特権が与えられているので、
既得権益を保護する施策になりがちなのは問題であると思う。
新しい事業者が新規参入したければ、
既存の事業者が行っている事業を買収するしかない。
そのためにはそれなりの資金が必要になることは言うまでもない。
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