オーベルジュマーメイドでは、ルームサービスとして以下のことを考えた。
1。ディナーの客室サーブ
お客様がプライベートにお食事を楽しめるよう、
特にコロナ禍の今、他のお客様と接触せずにお食事できるよう、
客室で料理を出す。
2。夜間のルームサービス
滞在中、お客様が室内で食事やドリンクなどを注文できるようにする。
どちらも現在、大々的に売り出していない。
ご希望のお客様には個別に対応することはできるが、
日々のオペレーションとして組み込まれていない。
理由1。客室数が少なくて需要がないから
その理由は、そもそも小さなホテルではこのような需要が極めて少なく、
それに対応する人員を常時用意することが難しいから。
客室数が10部屋あったとして、一晩にルームサービスを注文するお客様は1部屋あるかないか、といったところだと思う。
本格的にルームサービスを提供できるようにするためには、
最低でも30部屋規模のホテルである必要がある。
もちろん、出来合いのものを出すだけのルームサービスならスタッフ1人いれば良いので、10部屋からでも始められる。
満足させられるレベルの本格的フレンチを出すとなると、ハードルが高い。
理由2。客室では料理を出すタイミングがわからないから
お食事の客室出しも現在、希望がなければ行っていない。
フレンチは最高のタイミングで最高の状態の料理を出してナンボ。
客室でお食事をされる場合、中の様子を把握することができない。
どうしても料理を出すタイミングを外してしまう。
この制約から客室での食事は難しいと判断した。
理由3。部屋が汚れると大変だから。
お部屋でのお食事となるとどうしても汚してしまう場面も出てくる。
フレンチ料理にはワインが付き物。
赤ワインをこぼしてしまうと、ちょっとやそっとの掃除では綺麗にできない。
マーメイドの客室は一室一室が異なるデザインであり、替えが効かない。
もし汚されてしまったらその翌日は次のお客様を入れることができず、
別の部屋を用意することもできない。
このリスクを取ることができないことも制約となっている。
これは客室を特徴的にデザインしていることのデメリットでもある。
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