補助金、助成金、給付金もろもろ①

2020年、国や地方自治体が用意してくれた支援には様々なものがあった。

本来、コロナ禍に見舞われなければ、健全に事業を運営することで収益拡大していたので、こうした支援金は必要なかった。

これらを頂くための事務作業は膨大で、それは全く企業の付加価値を上げるのに資することのない作業。そうしたことに多くの時間を取られるのは悔しかった。

コロナ禍での最大の問題は、将来の事業計画を描きにくくなったこと。

昨年まで事業は右肩上がりに成長していたので、人材採用計画もそれに沿って拡充していけばよかった。

今は、仮にコロナが落ち着いて多少客足が戻ってきても、また感染者数が増えて緊急事態宣言や自粛の奨励が発令されると一気に冷え込んでしまう。増加と減少の不安定な繰り返しでは、例え人を雇っても仕事がなくなるリスクがあるので、積極的に採用できないし、成長戦略を実行に移すことが難しい。

そういった意味では第一波より第二波、第三波のほうがタチが悪い。

既存事業が暇になったことで、じっくり次の作戦を練り、準備ができる時間ができたことは良かった。

けど、やっぱり急激な収益の増減を繰り返す状況だと、どうしても守り主体となってしまう。

流石に、もうこれ以上は国民も慣れっ子になっていくだろうと思うので、攻めに切り替えて行く方針。

1.雇用調整助成金

雇用を維持するため休業した従業員の給料を国が補填してくれる。

本来会社が払うべき給料を、国が払ってくれるこの制度は、単純に意味不明。

金額も大きい。

これによってかろうじて生き延びている企業は多いと思う。

普通は、こういう経営危機は企業努力で乗り切るべきだし、乗り切れなければ潰れても仕方ないと僕は思う。だから、国のこうした支援は本当に不可解。

生活が維持できなくて苦しむ人達が増えるのも事実。

仕事を失ってしまったら、新しい仕事が見つかりづらい世の中なのも事実。

世界は変化していくべき。でも急激な変化はみんな困るのだと知った。

ちょうど良いペースで変化していく世界。なかなか難しい。

国が作った経済不況だから、それの補償をするというのはわからなくもないけど、

なんでも国が責任を取れるわけではないと思う。それは結局、国民が分担して責任を取っていることにほかならない。ツケは後世が払う羽目になる。

2.家賃支援給付金

会社が払うべき家賃を、国が払っくれるという素晴らしく意味不明な制度。

上限はあるけど、大きな賃料を払っていれば6ヶ月分最大600万円が支払われた。

3.GOTOトラベル関連

国が宿泊代の35%と、15%の地域で使えるクーポンを発行する制度。

これのおかげで凄い数の国内旅行客が河口湖に戻ってきた。

ただ、実績報告が結構しんどかった。その事務費用の大変さから、

GOTOトラベルのキャンセル対応に至っては1件あたり4000円事務作業代として支払われるとのこと。1件に4000円もかかる事務ってどんだけ煩雑なんだよ。。

レストランで地域共通クーポンを使ってくれるお客さんも多かった。これで、酒類の売上が爆増した。

GOTOトラベルは宿泊飲食業にはとても有り難かった。でも、なぜに宿泊飲食業だけ?という疑問は拭えない。

山梨県や富士河口湖町が実施した支援策も結構あった。

4.富士河口湖町・鳴沢村くらし応援商品券

住民一人に10000円くらい配られて、申請されたお店で使うことができた。

微々たる金額だったけど、使ってくれたお客様も少しだけいる。

とても可愛らしい助成だった。

5.河口湖の宿泊クーポン

いつの間に!?という感じだったけど、富士河口湖町がクーポン券を出してくれた。

じゃらんなどのOTAを通して予約する際に利用できるクーポン。

クーポンは何回かにわけて出されたけど割引額が10000円の時もあって、

その補助金額は決して小さくなかった。

これは町の失策であったと思う。

かなりの金額を補助していたはずだが、宿泊事業者側としては自分たちで申請せずとも適用されていたので、気づいたら通り過ぎていった支援金だった。

もう少しうまくアピールができる方法があったように思う。

ほとんどの町民は、こんなサポートを町がやってくれていたということを知らない。

国と連携もできていないため、GOTOトラベルとの併用もできてしまったので、

そのお得さに気づいた人たちの一泊の宿泊料はわずか1500円程度だった。

20000円の宿泊料金が1500円になっていたのである。

これは当館で提供しているランチ代に満たない。

その値段で夕食、宿泊、朝食、貸切風呂が楽しめるという不思議な状況だった。

今まで見たことのない不思議なお客さんが沢山当館を訪れた。

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