ある社員に投資について教えてほしいと何度も頼まれている。
正直、気乗りがしなかった。
僕自身が全く投資に興味がないから。
それにまだ20代で、大して資金もない若手が投資を始めても意味ないと思うから。
でも、やっぱり必要かもな、と思い直して、受けることにした。
僕の会社に退職金制度はない。
退職金を払えるほど会社が大きくなっていないし、
そもそも社員が定年するくらいまでずっと働いてくれるとは思っていない。
今は、長く働いてくれれば有難いと言う時代ではなくなった。
会社も変化し続けなければならないし、
それに伴って社員に求められるスキルも変わってくる。
むしろ、ずっと変わり続けられる人しか一つの会社に居続けることはできないと思う。
どこかで、会社の方向性と、社員のやりたいこと、やれることにズレが生じてくることは必須。
だから、長く働けば働くほど優遇される仕組みは必要ないと思う。
一方で、退職金がないなら、代替となるものをそれなりに用意してあげないといけないと思う。
だから、投資教育は必要だと思った。
僕の考え。
・投資は退屈なもの。むしろ退屈じゃなかったらそれはギャンブル。
・投資では金持ちにはなれない。投資とは既に金持ちになっている人がやること。
・100万円を10年間で1億円にするのは無理。
こういうと反論する人も出てくるけど、まず無理と断言する。
ギャンブルで勝ち続ければそりゃ億万長者も出てくるだろう。
でも、そういう勝率の低い戦いをすることを投資とは言わない。
投機と言う言葉がある。
一方で、10年間で100万円を150万円にすることはできる。
世の中の投資商品は、マーケットの期待するレベルのリターンになるように、
調整されている。
期待できる利回りはせいぜい年利5%くらい。
・1億円を持っている人が10年間で1億5千万にして、5千万円稼ぐのが投資。
100万円を持っている人が10年間で150万円にして、50万円を稼いでもあまり意味はない。
・世の中の投資商品というものは、他人がお金を稼ぐことにお金を貸すこと。
自分が稼ぎたいなら、自分にお金を貸せ。
・自分にお金を貸すとは、稼げるスキルを身に付けることにお金と時間を使うこと。
そうして身につけたスキルを使って、自分自身が作った事業にお金を使うこと。
・他人より得意なこと、詳しいこと。
それに取り組むことが絶対の勝ちパターン。
ネットで探して簡単に見つかるものなどに、
利回り10%超を高確率で得られる投資案件など現れない。
この点は、強調して伝えたい。
投資について無知な人は、月利10%とか、普通ではあり得ないリターンの儲け話に、
信じられないくらい簡単に飛びついてしまう。
そして詐欺に遭う。
実際に身近にもそういう人がいる。
こういう事態にだけは社員に陥ってほしくない。
だから、投資とはどういう期待をして臨むべきなのかを勉強するのには一定の価値がある。
・僕は民泊施設を開発し、運営し、管理手数料を得る仕事をしている。
50施設近くを見ているわけで、どういった物件なら成功するのか、
どの程度のリターンが目指せるのか、
よくわかっている。
自分がもし取り組むのであれば、数ある候補の中から、最も期待リターンの高そうな案件を選りすぐることができる。
だから、僕がしっかりとしたリターンを得て金を稼ぐことを目指すならば、
断然、本業の民泊事業に投資するのが最も成功確率が高い。
社員も同じこと。せっかくこの会社にいて、
年利が10%を余裕で超えるような案件がゴロゴロ目の前にあるのに、
よくわからないどこかの投資案件にお金を突っ込むのはバカ。
普通、そんな高リターンの投資案件に出会える機会はない。
その機会があるなら、貯めたお金はその分野に使うべきである。
つまり社員に伝える結論。
・会社の仕事を頑張ろう(笑)
・お金を貯めよう
・お金を貯めたら、自分で案件を作って、民泊施設のオーナーになろう。
この結論、世に言われる投資というものとは全然違うので、これはこれとして、、
研修は以下のような流れで行うつもり。
・ネット証券の口座を作る
・どういった商品があるのかを勉強する。
・NISAを開設する
・実際に買ってみる
・どうなるかを眺める。
こうして投資を身近にしてもらう。
社員の年金の足しになる活動につながることを信じて。
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